米直感マシン社が開発した月面着陸器「オデュッセウス」が現地時間15日、フロリダ州から打ち上げられた。
米紙ニューヨークタイムズは15日1時05分、オデュッセウス月面着陸機が米宇宙探査技術会社のファルコン9ロケットに乗って仏州ケネディ宇宙センターから打ち上げられたと報じた。1時間もたたないうちに、「直感マシン」社は、オデュッセウスがロケットから分離して起動に成功したと報告した。同社はその後、宇宙機は正しい方向を維持し、会社のタスクコントロールセンターと連絡を保つことができると述べた。
「オデュッセウス」着陸器は六角形の柱体で、高さ4メートル、幅1.57メートル、着陸脚が6本あり、米航空宇宙局（NASA）の多様な科学機器や商業負荷を携え、推進剤を満載した場合の重さは約1900キロ。NASAは今回の任務のために「直感マシン」社に1億1800万ドルを支払った。NASAの公式サイトによると、今回の任務目標には、着陸器のエンジンプルームと月面の相互作用、電波天文学、宇宙天気と月面の相互作用、着陸器の正確な着陸技術、通信とナビゲーション能力などが含まれている。
米全国放送によると、今回の打ち上げは14日に予定されていたが、ロケットのメタン燃料が故障し、打ち上げは一時停止に追い込まれた。オデュッセウスは22日に月の南極付近のクレーターに着陸する計画だ。
1月8日、米民間企業宇宙ロボット技術会社の「はやぶさ」月面着陸機が打ち上げられた。同社は翌日、推進剤の漏れを考慮して月に軟着陸する機会がないとの声明を発表した。
「オデュッセウス」と「はやぶさ」は、民間会社を通じて月面着陸器を開発し、NASAが科学機器などを月面に輸送するのを支援するためのNASAの「商業月ペイロードサービス計画」の一部だ。
また、「商業月ペイロードサービス計画」はNASAの「アルテミス」有人月面着陸計画の一部でもある。「アルテミス」は、米政府が2019年に発表した新月面着陸計画。NASAは1月9日、この有人月面着陸計画の最新の進捗調整を発表した。これには、「アルテミス2号」有人月面飛行の延期と「アルテミス3号」有人月面着陸任務の延期が含まれている。