米国のトランプ大統領がメキシコなどに関税を課すと公言したことで、米国の消費者は平価車を買うのがさらに難しくなるだろう。
自動車ショッピングサイトEdmundsの分析によると、現在米国で販売されている価格が3万ドル未満の自動車のうち、3分の1近くがメキシコで生産されており、その中には日産Sentra、フォードMaverick、その他のベストセラー車種が含まれている。10年前、米国で販売された経済車のうち、メキシコ製はまだ5分の1にすぎなかった。
トランプ氏は11月25日、就任初日にメキシコとカナダからの商品に25%の関税を課すと発表した。
アナリストやディーラーによると、新たな関税関連コストはいずれも消費者に転嫁される可能性があり、少なくとも短期的にはそうであり、最も衝撃を受けるのは最も経済的な自動車やSUVであるという。
ホンダ・シビックなどカナダで製造された低価格モデルもあり、加墨両国で製造された自動車部品にも新たな貿易関税が課され、メーカーや消費者のコストをさらに押し上げることになる。
Wolfe Researchによると、トランプ氏の関税計画は米国で販売される自動車1台当たりの平均コストを約3000ドル増加させる可能性がある。
一部の自動車メーカーやディーラーは、トランプ氏の関税脅威が交渉戦略にすぎないことを望んでおり、多くの会社が様子見姿勢を取っていると述べた。
「目標を達成するための交渉プロセスの一部だと思います」とGMのメリー・バリア最高経営責任者は12月のイベントで述べた。「明らかに、私たちは舞台裏で意見を提供します」。
GMはメキシコに3つの主要な組立工場を持ち、米国で販売されている自動車の約3分の1がメキシコで生産されている。
しかし、他の選択肢を考慮し始めた自動車会社もある。
マツダの北米事業責任者Tom Donnelly氏は、米国が新たな関税を適用する場合、同社はアラバマ州でより多くの自動車を生産するか、日本からこれらの車両を輸入することを検討する可能性があると述べた。
マツダはメキシコで小型乗用車のマツダ3と小型SUVのCX-30を生産し、米国アラバマ州でトヨタと共同で工場を運営している。
彼は、これらの措置はメキシコの輸入品に対する米国の関税徴収の影響を完全に相殺できない可能性があると付け加えた。マツダが米国で販売している車の30%はメキシコ産。